「つみきのいえ」を読んで温暖化に言及してるやつってなんなの?
絵本「つみきのいえ」を友人に薦められたので読んでみた。
- 作者: 平田研也,加藤久仁生
- 出版社/メーカー: 白泉社
- 発売日: 2008/10/01
- メディア: ハードカバー
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「おじいさん」の想いを綴るかのような淡い色使いや、積み重ねられた家に残る思い出の描写。素晴らしい絵本だと思う。
友人「温暖化に警鐘を鳴らしてるところも評価できるよね」
僕「は?」
いや、それはね、水面がどんどん上がっていく描写なんかは温暖化からヒントを得ているんだろうし、関係ないってことはまずないと思う。でもさ、この話で注目すべきところはそこじゃない。注目するとしたら、おじいさんの思い出が呼び起こされるさまが「潜る」という行為を通して描かれているところだし、おじいさんがそういうものを胸に秘めながら生き続けているところじゃないかな。
もちろん、こういう本を読むときに「注目すべき」とかっていう言葉がナンセンスなのは分かっている。多様な読み方があって然るべきだし、誰にもそれを否定する権利はない。でも、これを読んでまっさきに「温暖化」というテーマに飛びつくことには違和感を感じる。だいたい、温暖化を主題として描いているのだとしたら、むしろ失敗なんじゃないの?
それとも、国語教育の弊害と言って僕を馬鹿にするの?