レタス・フライ
「レタス・フライ」(森博嗣)読了。
森博嗣の短編集。以下、感想など。ネタバレあり。
- 作者: 森博嗣,ささきすばる
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2009/03/13
- メディア: 文庫
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ラジオの似合う夜
Vシリーズ。いや、登場人物がVシリーズの人たちというのはもちろんなんだけど、雰囲気がVシリーズ。それを文章で説明するには、僕の能力がちょっと足りないみたい。
檻とプリズム
森博嗣らしい。僕が一番好きな作風でもあり。
だからね、そうやって、わからない振りをする、知らない振りをする。わかろうとしない。知らないままでいようとする。それこそが、檻の仕業なんだ。
なぜ「殻」や「箱」ではなく、「檻」と表現したのか?「殻」は破られることを想定され、つくられている。「箱」もそうだ。「檻」はそんなフレンドリィなものではない。閉じ込めるためのもの。もっと絶望よりのものだ。それぐらい、「檻」を否定的に描いている。
砂の街
求めれば消えてしまう。街はその残骸に埋もれている。ということだろうか。まあ、意味なんかない、という説が有力(主に僕の中で)。
刀之津診療所の怪
えと、「白い刀」については、森博嗣を知っているだけに想像がついてしまう、という・・・。診療所の先生が誰かについては、叔母様よりも数行だけ把握が遅れた。最後まで読んでも意味がわからなかった方は今夜はパラシュート博物館へ THE LAST DIVE TO PARACHUTE MUSEUM (講談社文庫)を読むといいと思う。