少女七竈と七人の可愛そうな大人
「少女七竈と七人の可愛そうな大人」(桜庭 一樹)読了。
七竈がたいへん良質な炭になる過程のお話。
- 作者: 桜庭一樹
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2009/03/11
- メディア: 文庫
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以下、感想など。ネタばれあり、いや、ほとんどないか。
閉塞感。
恩田陸の小説に似た雰囲気。
あ、関東より北の地方都市つながりというのもある。
女性でない人間としては、感情移入しづらい、というか、フラットな視点で読まざるをえない。
誰に感情移入しやすいか、なんていう心理テストとかもできそうだ。
七竈は「たいへん遺憾ながら、美しく生まれてしまった」少女であるけれども、
扱われるテーマは、実に普遍的なものだ。
むしろ、普遍的なテーマを描くには、特殊な状況を想定するほうが適しているのかも。
「成長」という不可逆的な、しかし不可避で普遍的なテーマを扱った作品は多いけど、
女性、というか少女としての要素が強い「成長」は珍しい。
男の子の「成長」はたかが知れたものだから、軽く異次元の「成長」を垣間見ることになった。
七竈。七竈。竈の中で七日間燃え続けて、よい炭になる。
よかったので、いずれこれも読む。
砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない A Lollypop or A Bullet (角川文庫)
- 作者: 桜庭一樹
- 出版社/メーカー: 角川グループパブリッシング
- 発売日: 2009/02/25
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