マンキュー経済学を読む
「マンキュー経済学ミクロ編」読了。
専門じゃないのに、すごく分かりやすい!
- 作者: N.グレゴリーマンキュー,N.Gregory Mankiw,足立英之,小川英治,石川城太,地主敏樹
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2005/09
- メディア: 単行本
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目次
第1部イントロダクション
第2部 需要と供給1:市場はどのように機能するか
第3部 需要と供給2:市場と厚生
第4部 公共部門の経済学
第5部 企業行動と産業組織
第6部 労働市場の経済学
第7部 より進んだ話題
読める教科書
なんていうか、「読める」ところがすごい。普通、教科書って「読む」用にはつくられていない。あすいは、僕がそういう教科書ばっかり読んできたせいかもしれないのだけど。あ、分野のせいか?
それは置いておくとして、僕は、一般的な教科書の「必要なときに参照すればよい」というデザインが必ずしも正しいとは思っていない。それはもちろん必要な機能なのだが、頭から読んで楽しい教科書、というものがもっとあっても良いと思う。ゆとりですね。
本書は通読に耐え得る「本」だと思う。
学問と勉強
主観だけど、経済学ってなにもしなくても勝手に向こうからやってくる学問No.1な気がする。個人的な観測範囲の問題もあるかもしれないけど、多くの議論が「最終的には教育だよね」みたいなかたちに落ち着いてしまうように、「経済の問題をどうするか」っていうのも避けて通れないチェックポイントである。
本書を読んでいて気づいたのは、概念自体はだいたい知っていることが多かったが、正確なタームはほとんど曖昧だったこと。もしかしたら用語の訳がヘンなんじゃないか、という気もするけど、それはどの分野でも同じことだろう。
耳学問の蓄積がそれなりにあって、その上で体系的に学ぶっていうのは、結構気持ちの良いものだ。
経済学の10大原理
えっと、これは経済学で一般的な話なのかよくわからないけど、マンキューは冒頭にこれを掲げているし、僕もこれでかなり見通しがよくなったと思うので、まとめておこう。
人々はどのように意思決定するか
1. 人々はトレードオフに直面している
2. あるものの費用はそれを得るために放棄したものの価値
3. 合理的な人々は限界原理に基づいて考える
4. 人々はさまざまなインセンティブに反応する
人々はどのように影響しあうのか
5. 交易はすべての人々をより豊かにする
6. 通常、市場は経済活動を組織する良策である
7. 政府は市場のもたらす成果を改善できることもある
経済は全体としてどのように動いているか
8. 一国の生活水準は、財・サービスの生産能力に依存している
9. 政府が紙幣を印刷しすぎると、物価が上昇する
10. 社会は、インフレと失業率の短期的なトレードオフに直面している
以上。マクロ編はどうしようかな。気が向いたら読むかも。