面接(絶対内定2012)

就活本の読書記録なんて恥ずかしいのであまり書きたくないんだけど、10冊読んだら1冊くらいは書いてもいいかな、と思い。

絶対内定2012 面接

絶対内定2012 面接

 インターン対策として、良さそうな就活本をいくつか読んでいるが、ふだん読んでいる「本」と比べて圧倒的に内容が薄い。僕は速読というやつはできないのだけど、図書館でも片っ端からストレスなく読んでいけるし、本屋の立ち読みでも十分「読めて」しまうレベルである。
 そんななかで、「買ってもいいかな」というところまできたのが、有名どころの「絶対内定シリーズ」。2012とかついてる時点で、就活っておいしい商売なんだな、と思いつつ、就活というステージでのみアウトサイダーであろうとする意志とかは特になく、もっと力を注ぐべきエリアがある気がしている。わりと言い訳だけど。
 それで、この本のなにがスゴイかというと、就活ゲームでたてなければいけない戦略の方向性を決定するのに必要なツールがひと通り揃っていることである。もちろん、将来のヴィジョン達成のための戦略立案には使えないが。
 ツールというのは例えば、いくつかの重要な概念である。コア、エスタブリッシュメント系、ライブノートなど。どれも、これまで目にしたことのない言葉であり(そういう文脈で、ね)、それゆえに、就活ゲームで重要な概念であることがわかる。
 例えばエスタブリッシュメント系というのは、人材として表現すれば「アグレッシブすぎず、モラルが高く、ある程度伝統を重んじるコンサバティブさを持つ、上品な、成熟した安心感のある人材」となるそうだ。そこで問われるのはパブリックマインドの高さや、ビジョンの志の高さである。
 こういった見慣れない言葉が思考の補助線となり、戦略立案時に大いに役立つ。ただし、これは初めてこの分野に取り組んだときに得られるS字カーブの伸び上がりの部分なので、遅かれ早かれ、多くの人が到達する領域なのだろう。
 今このエントリを読み返して思ったけど、途中で就活脳に切り替わるのを阻止するかのように冷水をかける文がところどころに入っていてびっくりした。自己防衛機能だと思う。