コンサル就活対策−ジョブ編

 コンサル就活において、最後のプロセスはジョブである。モニターグループのように、ジョブを行わないところもあるが、ほとんどのファームではジョブにより最終選考が行われると思ってよい。数人のチームを組み、与えられた課題に対して情報を集め、仮説を立て、戦略を練り、最終日にプレゼンを行う、というのが一般的なスタイルである。

素直であれ

 ここまで来ると、小手先の対策ではなんともならない状態になる。これまで詰め込んできたものは、驚異的な能力を持つコンサルタントの方々の前では、ただただ無力である。しかしそれでも、折れることなく、最後まで足掻き続けるしかない。
 そういった状況下でのアドバイスはただひとつ、「素直であれ」ということだ。「自分の意見はこうである」ということは主張すべきだし、主張しなければならない。しかし、明らかにロジックが不十分であるのに、その意見にしがみついたり、あるいはそれに対する批判・意見・指摘を拒絶してはいけない。常に素直に、謙虚に、傾聴する姿勢を取ることが、アウトプットの質を高めることにつながる。この問題は、性格の合わないメンバー、コンサルタントとの間で顕著となる。わかっていても、難しいものである。
 忘れてはならないのは、僕らは最高のアウトプットを求めているということだ。自分の意見を通すことではなく、他者を蹴落とすことでもなく、アウトプットのクオリティを最大化すること。プレゼンの際に出てきた質問に対しても、頑なに防衛したりしてはいけない。そこでのやりとりを通し、より良い議論になるのであれば、それを受け入れ、解決策に反映させるような対応を取るべきである。素直であることが、そういった行為を支える

フレームワークの罠

 もう少し実用的な話を書いておくと、フレームワークに依存するべきではない。フレームワークについては、ケース問題編で以下のように書いた。

では、フレームワークの有用性はどこにあるのか。それは、思考をスタートさせるための起点である。すなわち、ケース問題を解く上で、手がかりがまったくつかめず混乱し、手も足も出ずに終わることは回避できる。フレームワークを用いることで、ケースにおける主要なポイントを見落とすことはなくなるのである。

あくまでも、フレームワークはツールである。しかし、コンサルタントの方に自らのロジックのダメ出しを繰り返されることで、自らのロジックにどんどん自信がなくなっていく。そこで思い起こすわけである。ああ、フレームワークがあるじゃないか。フレームワークなら大丈夫。フレームワークなら間違わない。フレームワークならこの絶望的な状況を打破してくれる
 自分で書いていて馬鹿らしくなったが、追い詰められた思考の裏で、こうした心理が働いていたことは、今思い返してみれば明らかである。かくしてフレームワークに依存した議論が始まり、無意味な分析と、凡庸な解決策ができあがる。そういったことは、必ずや避けなければならない。フレームワークはツールであり、思考の補助線にしか過ぎないことを覚えておくべきである。

参考書籍

 基本的には、あまり知識を入れずに、ボコボコにされるのが一番面白いのであるが、挙げるとすれば、以下の2冊である。

グロービスMBAアカウンティング【改訂3版】

グロービスMBAアカウンティング【改訂3版】

企業会計の入門書。どちらかというと、こっちから読むべき。
改訂3版 グロービスMBAマーケティング

改訂3版 グロービスMBAマーケティング

マーケティングについて、体系的にまとまっている。


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