一生続ける技術

「一生続ける技術」(青木仁志)読了。
「続ける」ことが唯一の方法である。

一生続ける技術

一生続ける技術

 タイトルに惹かれて、本書を手に取ることのできる人は幸いである。なぜか。それは「続ける」ことの大切さがわかっている人だということだからである。続けることは困難だが、凡庸な人間がそうでない人間と同じ土俵で戦うために必須の技術である。

続けることは、やがて力になっていきます。私より優秀なセールスマンは山ほどいました。しかし、ほとんどがドロップアウトしていきました。

 瞬間的な優秀さを持ち得る人は多くいるが、凡庸なことの積分値は、やがてそれを上回る。というか、「続ける」ことでしか上回ることができない。唯一の方法なのである。

 こういった意味で、著者はテーマの設定が極めて上手いと言えるかもしれない。「一生折れない自信のつくり方」もざっと読んでみたが、本書と同様に、自己啓発書として目新しいことは特にない。しかしながら、切り口が秀逸なのである。自信。継続。そこまで自力でたどり着いた人間を対象としているということである。

 自信が大切なのだ。そう気づいても、どうしたらいいかわからない。続けることが唯一の方法なのだ。そう気づいても、どうすれば続けられるのかわからない。そういったキー・クエッションに的確に答えを提示する書、それが本書である。はやり言葉で言えば、キュレーションだろうか。情報に価値を付与し、情報と情報をつなぎ合わせて新しい価値・文脈を生み出すこと。そのような自己啓発書として、秀逸なものであると思う。

※本書は、本が好き!経由で、アチーブメント出版様から献本頂きました。ありがとうございます。