「伴読部」やります!

赤亀さん(id:chigui)、なむさん(id:numberock)と「伴読部」という活動をすることになった。ルールは簡単。

◆月に一回、一冊の本を指定してメンバが読む。
◆その本のエントリを各自のスタイルで書く。
◆配本は順番で指定し、本のジャンルは自由。

とまあ、そういう感じ。どういう経緯なのか、というのは赤亀さんの伴読部エントリ、なむさんの伴読部エントリを読んでもらうとして(一番下にリンクがあります)、僕がこの活動を始めるにあたっての個人的な意気込みなどを書いておこうかな、と思う。

おもしろい本を見つけるためには?

 やっぱり、本が好きで読んでるので、おもしろい本を読みたい。でも、それを見つけることは難しい。よく「これは読んどけっていう本教えろ」みたいな2chのまとめスレがあるけど、あれはまあ、イマイチというか。それだったら単に自分の知ってる作者の本を買ったらいいじゃん、みたいな。アレは何読んだらいいかまったくわかんない人への「入り口」でしかない。読んでない本もたくさん紹介されているけど、それは結局、なんて言えばいいかな、「自力」でも到達できる本なんだよね。
 そうじゃなくて、もっとポーンと跳ぶような、自分の興味の範疇から飛び出すような本が読みたい。ただ、これを自分ひとりでやると大失敗してしまう。だって、その領域のことを何も知らないから、毒にも薬にもならない本を掴まされたりする。その試行錯誤も楽しい、と思えることもナキニシモアラズなんだけど、やっぱり時間は有限で、一生の時間を計算するとこの図書館の三分の一も読めないんだ!と気づいたときの焦りというか、そういうのがあって。だから、自分の興味の範疇の外で、しかもオモシロイ本が読みたいという、欲張りで矛盾した状況を打破したい、収束ではなくて発散したい、という思いがある。
 そんなことできるのか、と。そこで「他人の紹介した本を読む」という必殺技がある。なんとなく自分と近い方向性を持っている人が勧めてくれた本はたいていオモシロイ。一定のサイクルを定めて、勧めたり勧められたりする機会はこれまでなかったけど、そうするとどんなことが起こるだろうか?

本を読む「文脈」

 本を読む、というのはまあ本来、孤独なことなわけで。読み聞かせを除けば、2人以上の人が同時に本を読むことはできない。それでも、上のようなルールで読んでいけば、同時に読む、つまり伴読が可能になるわけで、それはいつもやっている「孤独な読書」とはちょっと違う意味があり得るかもしれない。
 僕が期待しているのは、なにか意味のある「文脈」を創り出せるのではないか?ということだ。「文脈」は視点と論点でつくられている。今思いついたけど。
 今のところメンバのお二人とはたぶん年齢も近いだろうし、問題意識も一致するところがあったりするし、思考/指向もなんとなく近いあたりにあるような気がする。でも当然ブログを読むと、え?いや、そうかな?とか思うところもあったり、まったく違うアイデアを持っていたりする。
 そうすると、その同じ部分や違う部分には、なんかこう、大切な論点というか、各人が一定の答えに至ってないところというか、考えるに値する問題が隠れているような気がする。少なくとも一年くらい続けたら、その考えどころの輪郭を捉えることができるんじゃないかな、と思っている。この「考えどころ」が論点で。
 
 それと、もうひとつが「視点」。大切なのは「本の中身」以上に「本の読み方」だと僕は思っていて、それはつまり、ざっくりとどういう問題意識で、あるいはどういう物語として読むか、ということ。
 小説大好きな方には、そういう「枠」みたいなものをつくらずに、純粋に感じるままに読みたい、という方とかいて、感受性強い方になると、3.11しばらくは本が読めなかったとかいうケースをいくつか知っている。まあ「枠」より「粋」のほうがかっこいいんだけどね。
 でもたぶん、それはどっちかしか取れないってことはないはずで、feelingのアンテナを立てたまま、しっかりと視点を設定することがたぶんできると思う。もしかしたら、人によるのかもしれないけど。

 この視点×論点=文脈をメンバ間のなかで見つけていけたら、それは伴読部オリジナルなものだし、やって良かったなーと言えるなにかになるんじゃないだろうか。たぶん本のセレクトもこの「文脈」によって変わっていくと思う。


まあ、いろいろコネコネ書いたけど、楽しく本が読めたら、それに越したことはないね。

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