水問題と危機感
世界的な水問題:かけがえのない水
なるほど。良い記事。でもなあ。たぶん、この記事の危機意識は日本人には伝わりにくいのだと思う。
なぜか?
率直に言って、日本人は水に困っていないから。水に関するインフラは整っていて、風呂に入れない日はまずない。国内だけ見れば、人口は減少に向かっているから、将来的に水不足が起こるとも考えにくい。治水も進み、洪水被害も減少している。もちろん、洪水に遭遇する機会そのものも少なくなって、洪水で死ぬなんてことはちょっとないと思う。50年前と比べたら、オーダーがひとつやふたつ落ちているくらいだ。水問題の危機はなかなか感じられなくなっている。
さらに言っておくと、世界的な水問題は個人の問題として落とし込むのがほとんど不可能だ。マイカーに乗らないようにしたら、地球温暖化対策になるのかもしれないけど、水問題解決のために今日から個人ができる行動ってなにかあるのだろうか?
一方で、東南アジアの留学生から話を聞くと、水路に木を積んで自分の水田に水が入りやすいようにする、なんてことは日常的にあるらしい。もちろん違法だ。せっかく僕らがシミュレーションしても、それじゃあ役に立たないね。でもまあ、それだけ水が必要だ、という訳で。
さて、どうしたものだろう?この温度差。
ウォーター・ウォーズ―水の私有化、汚染、そして利益をめぐって
- 作者: ヴァンダナシヴァ,Vandana Shiva,神尾賢二
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