風邪でした

 連休は風邪で、ずっと泥のように眠っていた。泥って眠るのか?「砂のように眠る」だと眠っている間に、風とかに飛ばされていってしまいそうな感じがするし、「水のように眠る」でも、どこかに流れて行ってしまいそうな気がするなあ。体と心がほとんど動かない状態になっているということか?
 じゃあ「岩のように眠る」は?そんなに「硬い」状態ではない?もっと意識がどろどろして沈んでいく感じだから「泥のよう」なのか?よく分からないね。
 個人的には、看病されるのがあまり好きではない。猫も死期が迫ると人から距離を置くようになると聞いたことがあるが、これに近いのかな。動物的に考えれば、「死期が近い」≒「弱っている」≒「外敵にやられやすい」だから、隠れたがるのは当然と言える。実際に猫が距離を置くのかどうかは知らないけど、そうだとしても、あまり不思議ではない。
 人間が看病をしてほしいと思うのは、食事を作ってくれるとかの実際的なメリットと、精神的なものとの2つがある。僕が看病してきた経験から言うと、後者にウェイトを置く人が多い気がする。
 僕はそんなことしなくていいから、放っといてほしい、泥のように眠らせてほしい、と思うのだが、そう言っても「遠慮しないで」などと言われてしまうし、強硬に反対する体力もないから、素直に従うことになる。
 誤解しないでほしいのは、看病してくれる人に対しては、本当に感謝しているということだ。そういう人が身近にいるというのは幸せなことだし、わざわざ個人的リソースを割いてくれるという行為は、とてもうれしい。
 これは、明らかに、理性のなせるわざだ。もし、感情的にしか動くことができなかったとしたら、看病してくれる人に対して攻撃的になってしまうこともあるかもしれない。そういうふうになってしまうのは、とても怖いことだと思う。まあ、今心配することではないかもだけど。