「財務3表のつながり」で見えてくる会計の勘所
『「財務3表のつながり」で見えてくる会計の勘所』(國貞克則)読了。
財務3表ってすごいな、と思わされたので著者の勝ち。
- 作者: 國貞克則
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2007/11/16
- メディア: 単行本
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目次
1 会計の基本的な仕組みを理解しよう
2 これがわかれば会計の全体像が見えてくる
3 財務3表から会社の様子をつかもう
内定先から「勉強しろよ」と言われた本その1。その1と言いつつ、たぶんブログに書くのはこれだけかな。簿記とかまったくやったことないので、よくわかんないんだけど、読んだ限りではとてもわかりやすい。それはたぶん、なんのために財務3表を読むのか、財務3表の動きがどういう企業活動と対応しているのか、ということが書かれているためだろう。
せっかくなので、簿記のテキストなども本屋で眺めてみたが、なんともわかりにくい。たぶん、資格をとるために必要な情報が詰め込まれているのだと思うが、それが具体的にどういう企業活動を反映しているのか、そのときの企業の戦略は?傾向は?といったことはさっぱりわからない。それもそのはず、簿記は本来的に「経理の人」のものだからだ。
しかし、本書のサブタイトルはこう。決算書と経営の関係が面白いほど頭に入る。一番しっくりきた表現はこうだ。
会社の規模に関係なく、部長まではPLの数字だけに責任をもっていればいいのですが、経営者とはPLとBSとCSに責任を持つ人のことです。
3章で扱うのは、財務3表を読んで、企業の戦略的立ち位置を理解すること。これがすごい。基礎的な議論でしかないのだろうが、例えば「資産が急に増えたのは新規投資をしたからで、そのため当期のキャッシュフローは苦しいが、この新規投資の回収が始まればキャッシュは楽になってくるだろう。この新規投資の成否がこの企業の将来を決める」とかが把握できるらしい。粉飾決算も見破れるとか。やはり、それでなにが達成できるか、という見通しがあるのとないのとでは、勉強のモチベーションに大きな違いが出る。
ちなみに、社会人になると、ビジネス書を読む比率が増えると思うので、ビジネス書の場合は書評・読書感想文的なスタイルではなくて、勉強ノート的なブログの書き方をすることも検討中。