日記

それ、僕が前回言った意見だよね。

最近、研究関係の話し合いで、「それ、僕が前回言った意見だよね」的なシチュエーションに出くわした。今までそういう機会はなかったので新鮮だったが、まったく同じ意見だったので、意見に対する所有欲というか、そういった類の感情が持ち上がってくること…

伊能忠敬の旧宅に行ってきた

記念館にはランドサットによる地図と、伊能忠敬の地図との比較があるが、これがすごい。多少は膨らんでこそいるものの、形状や海岸線の緻密さは、ほとんど肉眼ではわからないくらいだ。 初めて日本全国の地図を作ったことで有名な伊能忠敬。なんと全国の測量…

現場と計算

現場をみることは大切だ。これは、至極まっとうな意見。いま僕が所属している研究室はフィールド調査をとても重視する。しかし、指導教官によれば、そうでなかった時代もあるということだ。 20年ほど前。「現場に出れば水理学が荒れる」そう、言われていたら…

水を沸かして飲む

留学生から聞いた話だ。ペルーのある村では、衛生状態が非常に悪く、人々の寿命も長くなかった。 衛生局はその改善策の一環として、「水を沸かして飲む」ことを普及させようとしたらしい。しかし、結論から言ってしまえば、これは普及しなかった。なぜか? […

河原で考えてたこととか

そろそろ川に積極的に入りたい時期になってきた。 [,h350,w500] というか、TAで測量のお手伝いをしていただけだけど…… 測量をどの程度の精度でやるか、っていうのは分野によってぜんぜん違う。森林でやるとき、河川でやるとき、街中でやるとき、建築物を建て…

GWは八丈島に行ってきた。

旅の記録は気合を入れないで書くのがいい。 [,h400,w700] 小笠原とか沖縄の島と比べると、八丈島は「観光」を前面に押し出している感じがしない。プライド捨ててない感じ。なんというか、「来たいやつは来れば?」的なオーラがあって、押し付けがましくない…

土木工学と生態学の融合はコンテンツの問題だけじゃないかも。

ガチ土木な研究科に来て一ヶ月。だいたい、土木の人が生態系をどういう感じで理解しているのかがわかってきた。 土木の人は、生態系を物理基盤の上に成立するものだということで理解している。そういう意味で、一昔前の生態系保全活動で誤解されていた、「ホ…

動機の話

いろいろ忙しく、一週間ぶりの更新になってしまった。出会う人も多く、なかなか顔と名前が一致しない。 それなりに有名な建築のデザイン事務所をやめて、土木の修士課程に入ってきた人がいた。すごい行動力だと思う。いったい、彼を動かしたものはなんだろう…

俺は農学部をやめるぞ!ビョウホーッ!

というわけで、大学院は工学部です。これはどうなんだろう。既存の〇〇学部とかに縛られるというのがもう完全におかしい。 卒業式のあと(謝恩会、だっけ?)、ある先生に「これからは農学だと思うんだよ?」(意訳:君の進路選びは変だ)みたいなことを言わ…

坂と地形感覚 

僕は一応、それなりの自転車ユーザだということになっている。 通学は基本的に自転車だし、10kmくらいはふつうに自転車行動圏内である。しかし、坂はあまり好きではない。自転車と言っても、せいぜい数万のクロスバイクだし、ゴリゴリ坂を登るのはちょっと遠…

4年間の終わり

卒業式だけを残し、追いコンのラッシュが終わった。 「追いコン」というのは、「追い出しコンパ」の略なのだと思うが、その実、ただの飲み会である。というわけで、この時期になると、色々なところから追い出されて、帰属意識から解放されることとなった。 …

生活のターニングポイント

引越しが一段落して、ようやく生活が落ち着いてきた。しかし、本も読めていないし、ブログも3月に入って、これが最初のエントリとなる。今はまだ慣れないが、そのうち、昔の生活の感覚も忘れていくだろう。少し寂しいような気もする。 子供のころ、家の外の…

卒論発表アゲイン

科研費の成果発表でプレゼンをすることになった。内容は卒論と同じでいいらしい。そうか、教授のやつ最初からそのつもりで……などと考えても仕方ないので、プレゼン練習だと思って引き受けることに。 そういえば、進学先の修論発表も見てきたので、そのあたり…

卒論発表エピローグ

よく分からないが、卒論プレゼン最優秀賞的なものをいただいた。なにか金目のものが貰えるらしいのでうれしいが、僕のプレゼンが最優秀になる程度ではこの学科大丈夫か、とは思う。 ともあれ、こういうのが実力によるものか、と言えば、たぶん違うだろう。 …

箪笥携帯、と漢字で書くと印象が違う

たんすケータイあつめタイ\(^o^)/ という顔文字が気になるキャンペーンで、ケータイを回収してもらった。 [,h300,w400] 僕が過去使っていたauのW41CAは目覚まし時計として、ドコモの505iはタンスの肥やしとして、その力を存分に発揮している。しかしやはり…

どうでもいい仕事

卒論佳境シーズンにつき、縮小更新中。 とか言いつつ9割くらい書き終わっているのだけど。あとは結論書いて、修正加えて、プレゼン資料つくったりすると終わり(のはず)。提出まで1ヶ月あるな…… 研究自体は大したことがないのに、プレゼンにするとそれな…

広告とクリエイター

友人が広告をつくる会社に入るという。 以前、テレビのコマーシャルとか見ないよーという話をしたことがあったので、彼は僕が広告を嫌いだと思っていたようだ。僕は広告という存在そのものが嫌いなわけではない。興味のある広告は積極的に見たいし、コンテン…

違いのわかる男(アクセントの)

「違いのわかる男」という言葉がある。 「違いのわかる男」というのは、例えば缶コーヒーとかそういう安っぽい商品どうしの、ほとんどありそうもない違いを判別できるらしい。そんな違いが分かるなら、商売のための心理誘導にはとっくに気がついていることだ…

代返するくらいなら……

代返なんか、するんじゃなかった。 「代返」というのは、大学の講義で出席をとるとき、出席カードに友達の名前を書いて、出席したことにする、という、まあ、インチキである。 僕は基本的に、受講した講義にはすべて出席して本を読んでいるマジメなタイプな…

建設コンサルの方とお話してきたメモ

建設コンサルの方とお話してきた。去年から数えて3社目か。以下、個人的メモ。 海外でもソフトが重視される傾向にある 国内ではソフト>>ハードな傾向は明らかだけど、海外でもそういう方向に向かっているらしい。つまり、ダムや水路の建設よりも、制度設…

テープ起こし

「テープ起こし」とやらを初体験した。ざっと3時間ぶんくらいだろうか。異様に肩が凝る。 やっぱり、文章として保存することの需要は、かなりあるみたいだ。データ圧縮としての意味は薄れつつあるけど、文章にしておけば検索が容易だし、「ざっと目を通す」…

intel入ってる?

intelのサクマドロップをいただいた。 もちろん、食べると処理速度が向上する。ドロップを一度に2つ食べると、掃除をしながら微分方程式を差分化して、同時にブログを書くこともできる(デュアルコア)。ドロップを一度に4つに食べると、さらに同時に卒論…

風邪でした

連休は風邪で、ずっと泥のように眠っていた。泥って眠るのか?「砂のように眠る」だと眠っている間に、風とかに飛ばされていってしまいそうな感じがするし、「水のように眠る」でも、どこかに流れて行ってしまいそうな気がするなあ。体と心がほとんど動かな…

ウォーターハンマー

ようやく、大学で「カーン、カーン」という音が聞こえ始めてきた。これはいまだに蒸気式のストーブを使っているせいで、スチームハンマーが起こっているせいだ。早く買い替えようよ…… スチームハンマーというのは、水理学・流体力学で言うところのウォーター…

岩石調査に行ってきました!

初めての岩石調査だった(卒論やりなよ)。基本的には、植生調査みたいにXm×Xmのコドラートをつくって、そのなかにある岩石をしらみつぶしに調べる。あと測量とか。 もちろん、僕は石なんかさっぱり分かんないから、渓流沿いの植物やら昆虫やらを観察してい…

環境に手を加えたあとの感想

今日はしばらく訪れていなかったフィールドを訪れた。変わっていた。変わっているのは当然だ。人の手を加えているのだから。しかし、今日は、雑木林の質的な変化のようなものを見た。 変化量として見るなら、木を切り倒したり、草を刈ったときや、小さな堰堤…

いきものをあまり観察しない人は、

あ、ども。いつも虫取りご苦労様です。我が家のおヤモリさま。 この写真だと分かりにくいけど、これは右の後足を怪我している個体で、去年も出会った。怪我をしているいきものというのは、いきものをあまり観察しない人が考えるほど、少なくない。「金沢城の…

土壌と地盤

先日、友人に「土壌の研究室には誰がいるのか?」ということを訊かれたのだが、まったく話がかみ合わなかった。それもそのはず、その人は「土壌」を「地盤」の意味で使っていたのだ! 農学部では、基本的に「土壌」という言葉が頻出する。英語では"soil"。人…

メーロー来襲

台風18号の名前はメーローというらしい。マレーシア語でジャスミンのことらしいので、今日は家でジャスミンティーを飲みながら研究することにした。 台風や大雨などがあると、活気づく研究室もある。災害研究をメインにしている砂防研や河川研のチームなん…

めずらしいいきものを見たよ

近年、徐々に分布域を拡大していると言われる外来種モリガールを初めて確認した。国内には近縁種が多数生息しており、外見はもちろん、分子遺伝学的解析手法を用いても判別することはできない。今回、僕がその存在を確認できたのは、「私、森ガールなんです…