2010-01-01から1年間の記事一覧

それ、僕が前回言った意見だよね。

最近、研究関係の話し合いで、「それ、僕が前回言った意見だよね」的なシチュエーションに出くわした。今までそういう機会はなかったので新鮮だったが、まったく同じ意見だったので、意見に対する所有欲というか、そういった類の感情が持ち上がってくること…

反戦軍事学

「反戦軍事学」(林信吾)読了。反戦を唱えたければ、軍事を知れ。反戦軍事学 (朝日新書)作者: 林信吾出版社/メーカー: 朝日新聞出版発売日: 2006/12/11メディア: 新書 クリック: 48回この商品を含むブログ (21件) を見る 「学」に「反戦」という意見が付加…

伊能忠敬の旧宅に行ってきた

記念館にはランドサットによる地図と、伊能忠敬の地図との比較があるが、これがすごい。多少は膨らんでこそいるものの、形状や海岸線の緻密さは、ほとんど肉眼ではわからないくらいだ。 初めて日本全国の地図を作ったことで有名な伊能忠敬。なんと全国の測量…

メガホリズム

「メガホリズム」(佐藤眞一ほか)読了。社保庁の年金問題、JR西日本の福知山線事故、雪印の牛肉偽装事件。メガホリズム 組織に巣食う原罪作者: 佐藤眞一,本多ハワード素子出版社/メーカー: CCCメディアハウス発売日: 2010/03/20メディア: 単行本(ソフトカ…

現場と計算

現場をみることは大切だ。これは、至極まっとうな意見。いま僕が所属している研究室はフィールド調査をとても重視する。しかし、指導教官によれば、そうでなかった時代もあるということだ。 20年ほど前。「現場に出れば水理学が荒れる」そう、言われていたら…

大きく考えることの魔術

「大きく考えることの魔術」(ダビッド・J・シュワルツ)読了。「そんなことわかってる」って?大きく考えることの魔術―あなたには無限の可能性がある作者: ダビッド・J.シュワルツ,David J. Schwartz,桑名一央出版社/メーカー: 実務教育出版発売日: 2004/09…

都市と星

「都市と星 新訳版」(アーサー・C・クラーク)読了。人間は、停滞と亢進とを繰り返す不安定な存在なんじゃないかな。都市と星〔新訳版〕 (ハヤカワ文庫 SF ク)作者: アーサー・C・クラーク,酒井昭伸出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2009/09/05メディア: …

水を沸かして飲む

留学生から聞いた話だ。ペルーのある村では、衛生状態が非常に悪く、人々の寿命も長くなかった。 衛生局はその改善策の一環として、「水を沸かして飲む」ことを普及させようとしたらしい。しかし、結論から言ってしまえば、これは普及しなかった。なぜか? […

TOEIC受けるよ!

いやもう、どっかで宣言しないとモチベーション上がらないので。目標900点でいきます。新TOEICテスト900点獲得のルール20作者: 松本茂,浅岡千利世,入野田克俊,中田達也,中上健二,小坂貴志出版社/メーカー: 旺文社発売日: 2007/03メディア: 単行本この商品を…

ポスト2010年目標はSMARTに。

学部時代の友人が、学生向け生物多様性勉強会を開催するというので、参加してきた。内容はまあ、知っているよ、という感じであったが、行動力がある、というのはすごいことだと思う。 生物多様性のCOPは、2010年目標が達成できなかったことが大きな問題とさ…

動的平衡

「動的平衡」(福岡伸一)読了。「生命とはなにか?」「動的平衡です」動的平衡 生命はなぜそこに宿るのか作者: 福岡伸一出版社/メーカー: 木楽舎発売日: 2009/02/17メディア: 単行本購入: 28人 クリック: 282回この商品を含むブログ (162件) を見る 小学生…

河原で考えてたこととか

そろそろ川に積極的に入りたい時期になってきた。 [,h350,w500] というか、TAで測量のお手伝いをしていただけだけど…… 測量をどの程度の精度でやるか、っていうのは分野によってぜんぜん違う。森林でやるとき、河川でやるとき、街中でやるとき、建築物を建て…

貧しき人々

「貧しき人々」(ドストエフスキー)読了。余裕、ありますか?貧しき人々 (光文社古典新訳文庫)作者: フョードル・ミハイロヴィチドストエフスキー,安岡治子出版社/メーカー: 光文社発売日: 2010/04/08メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 1回この商品を含む…

GWは八丈島に行ってきた。

旅の記録は気合を入れないで書くのがいい。 [,h400,w700] 小笠原とか沖縄の島と比べると、八丈島は「観光」を前面に押し出している感じがしない。プライド捨ててない感じ。なんというか、「来たいやつは来れば?」的なオーラがあって、押し付けがましくない…

崩れ

「崩れ」(幸田文)読了。「崩れ」には感動がある。崩れ (講談社文庫)作者: 幸田文出版社/メーカー: 講談社発売日: 1994/10/05メディア: 文庫 クリック: 16回この商品を含むブログ (18件) を見る 人間は、安定した土地には住めない。山を訪れたら、人の住ん…

土木工学と生態学の融合はコンテンツの問題だけじゃないかも。

ガチ土木な研究科に来て一ヶ月。だいたい、土木の人が生態系をどういう感じで理解しているのかがわかってきた。 土木の人は、生態系を物理基盤の上に成立するものだということで理解している。そういう意味で、一昔前の生態系保全活動で誤解されていた、「ホ…

創るセンス 工作の思考

「創るセンス 工作の思考」(森博嗣)読了。工作ほど僕から遠いものもないのだけれど。創るセンス 工作の思考 (集英社新書)作者: 森博嗣出版社/メーカー: 集英社発売日: 2010/02/17メディア: 新書購入: 15人 クリック: 590回この商品を含むブログ (79件) を…

本当に迷っているんだったら、どれを選んでも良い

自分にぴったりとあった仕事や研究テーマといったものは存在しない。存在し得ない。そう分かっていても、迷ってしまうのはどうしてだろうか?最近、これの答えを見つけたような気がする。それは、その対象について「考えた」という実感が欲しいからではない…

λに歯がない

「λに歯がない」(森博嗣)読了。「自分」が不連続なのって、直感的に理解できるの?λに歯がない λ HAS NO TEETH (講談社文庫)作者: 森博嗣出版社/メーカー: 講談社発売日: 2010/03/26メディア: 文庫購入: 3人 クリック: 25回この商品を含むブログ (27件) を…

カントー橋完成

ベトナムのカントー橋が完成したらしい。崩落事故はあんなに話題になったのに、完成してもほとんど話題に上らないというのも、少しさみしい。 越のメコン架橋が完成 07年に崩落死亡事故 - 47News 2010/04/24 16:33 2007年の橋桁崩落事故が話題になったのは…

嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん〈9〉始まりの未来は終わり

「嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん〈9〉始まりの未来は終わり」(入間人間)読了。「みーくん」の崩壊と再構築。嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん〈9〉始まりの未来は終わり (電撃文庫)作者: 入間人間,左出版社/メーカー: アスキーメディアワークス発売日…

天に星、地に花、川に牛

聖牛(ひじりうし・せいぎゅう)は洪水対策のひとつ。と言っても、流量を制御するのではなく、エネルギーを制御するのである。つまり、聖牛が洪水の力を弱めて、堤防を守るのである。 写真の場所は、多摩川宿河原堰。36年前、この対岸の堤防が決壊し、ごっそ…

江戸の川 復活

「江戸の川 復活」(渡部一二)読了。都市河川は橋脚をたてるための空間なのだろうか?江戸の川・復活―日本橋川・神田川・隅田川 絵図から学ぶ“体感型博物館構想”作者: 渡部一二出版社/メーカー: 東海大学出版会発売日: 2008/09/20メディア: 単行本この商品…

動機の話

いろいろ忙しく、一週間ぶりの更新になってしまった。出会う人も多く、なかなか顔と名前が一致しない。 それなりに有名な建築のデザイン事務所をやめて、土木の修士課程に入ってきた人がいた。すごい行動力だと思う。いったい、彼を動かしたものはなんだろう…

生命の川

「生命の川」(サンドラ・ポステル,ブライアン・リクター)読了。河川環境評価の切り口をどこに持ってくるか?生命の川作者: サンドラポステル,ブライアンリクター,Sandra Postel,Brian Richter,山岸哲,辻本哲郎出版社/メーカー: 新樹社発売日: 2006/03メデ…

都市河川巡り

ここのところ、都市河川巡りをしていた。「都市河川」というものに明確な定義はないと思うのだけど、イメージとしては、都市のなかを流れていて、人が水面まで降りていけないようなものだろうか。 写真は目黒川。それはお花見というのではないか?いや、都市…

ほとんど無害

「ほとんど無害」(ダグラス・アダムス)読了。パニくれ。ほとんど無害 (河出文庫)作者: ダグラス・アダムス出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2006/08/05メディア: 文庫購入: 3人 クリック: 53回この商品を含むブログ (66件) を見る ついに読み終わって…

異質なものをどうつないでいくか?

今後の治水対策のあり方に関する有識者会議の第3回議事録を読んで、ちょっとピンときたところがあったので、 違う質のもので融合させるというのはきっとできるという観点に立たないと、どれもそれぞれ別々では行き詰まってしまうに決まっているわけですから…

鯨捕りよ、語れ!

「鯨捕りよ、語れ!」(C.W.ニコル)読了。「食べる」という体験が思想を産む。鯨捕りよ、語れ!作者: C.W.ニコル,森洋子,栗原紀子出版社/メーカー: アートデイズ発売日: 2007/07/01メディア: 単行本 クリック: 19回この商品を含むブログ (5件) を見る 目次 …

俺は農学部をやめるぞ!ビョウホーッ!

というわけで、大学院は工学部です。これはどうなんだろう。既存の〇〇学部とかに縛られるというのがもう完全におかしい。 卒業式のあと(謝恩会、だっけ?)、ある先生に「これからは農学だと思うんだよ?」(意訳:君の進路選びは変だ)みたいなことを言わ…